ファクタリングは違法ではない!法的根拠と違法業者を見抜くポイント

悪い噂もあるファクタリングですが、実際に違法なサービスなのでしょうか?

結論から言うと、ファクタリング自体は違法ではありません

しかし全てのファクタリング会社が合法というわけではなく、ごく一部違法ファクタリング会社が存在するというのも事実です。

そこでこの記事では以下について解説します。

  • ファクタリングが違法ではない法的根拠
  • 違法ファクタリング会社が逮捕された事例
  • 違法ファクタリング会社の特徴
  • 違法ファクタリング会社を見抜く方法
  • 安全性の高いおすすめファクタリング会社

ファクタリングを検討している方はぜひとも参考にしてみてください。

まずはファクタリングが違法ではない法的根拠について見ていきましょう。

ファクタリングが違法ではない法的根拠

ファクタリングが違法ではない法的根拠
ファクタリング自体が違法ではないということについて、法的根拠に基づいて解説します。

ファクタリングは以下の法律に準拠しています。

  • 民法第466条(債権の譲渡性)
  • 民法第467条(指名債権の譲渡の対抗要件)
  • 民法第555条(売買契約)

それぞれの内容について分かりやすく解説します。

債権の譲渡性

債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

「債権の譲渡性」は<債権譲渡が可能であるという内容の法律です。 ファクタリングは利用者の売掛債権がファクタリング会社に譲渡される取引なので、「債権の譲渡性」に準拠しており問題ありません。

指名債権の譲渡の対抗要件

指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。

「指名債権の譲渡の対抗要件」は譲渡人(利用者)が、債務者(売掛先)に通知をし承諾を得なければ、ファクタリング会社は自らが債権者であることを主張できないという内容の法律です。

「指名債権の譲渡の対抗要件」は3社間ファクタリングのみに関係しています。

3社間ファクタリングでは、ファクタリング会社が売掛先に対し直接売掛金の回収を行う取引です。

利用者が売掛先にファクタリングについて承諾を得ることができれば、ファクタリング会社は自らが債権者であると主張し、売掛金の回収ができるのです。

売買契約

売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

「売買契約」は一方が物を売却し、その対価として相手方が金銭を支払うという内容の法律です。

ファクタリングは、利用者が持っている売掛債権をファクタリング会社に売却し、その対価としてファクタリング会社が金銭を支払います。

利用者とファクタリング会社間で正式に条件の合意ができていれば、売却する物が売掛債権であっても全く問題ありません。

以上のことからファクタリングは、「売買契約」に準拠していると言えるでしょう。


また、2社間ファクタリングはその手数料の高さが違法ではないかとの議論がされることがありますが、違法ではありません

2社間ファクタリングの手数料が違法ではない法的根拠ついてに解説します。

ファクタリングは利息制限法が適用されない

ファクタリングの手数料が法外だと言われるのは利息制限法が適用されないためです。

利息制限法とは、暴利や貸主からの搾取を防ぐために、金融取引の利息に一定の上限を定めた法律です。

利息制限法は、貸金業を取り締まるための貸金業法の中に設けられています。

ファクタリングは売掛債権の売買であるため貸金業に当たらず、貸金業法及び利息制限法の範囲外となるのです。

銀行融資やビジネスローン、消費者金融などの場合は貸金業法の範囲となり、利息制限法が適用されます。

利息制限法上の、利息の上限は以下の通り。

元本が100,000円未満の場合:年2割(20%)
元本が100,000円以上1,000,000円未満の場合:年1割8分(18%)
元本が1,000,000円以上の場合:年1割5分(15%)

ファクタリングは利息制限法が適用されないため、特に2社間ファクタリングにおいて手数料が20%を超えてしまうこともあるのです。

20%を超えるといっても、2社間ファクタリングの手数料相場は5~30%程度です。

万が一この相場から大きく外れた手数料を請求されるようなことがあれば、違法なファクタリング会社の可能性があるので注意しましょう。


以上がファクタリングが違法ではない法的根拠です。

しかし、ファクタリング自体が違法ではないと言っても、ファクタリング会社と称して違法行為を働いていた者がいたのも確かです。

次項では違法ファクタリング会社が逮捕された事例を紹介します。

違法ファクタリング会社が逮捕された事例

違法ファクタリング会社が逮捕された事例
2017年の1月に違法ファクタリング会社が逮捕されるという事例が発生しました。

「ファクタリング」と呼ばれる売掛債権の買い取り契約を装い、ヤミ金を営んだとして、大阪府警生活経済課は25日、貸金業法違反(無登録営業)の疑いで、東京都中野区の2業者を摘発

引用元:産経WEST「債権買い取り装い高利貸し 大阪府警、東京の2業者8人を逮捕」

この1件以来、ファクタリングは違法なのではないかと疑いの目を向けられるようになりましたが、ファクタリング自体が違法なわけではありません

なぜこの違法ファクタリング会社が逮捕されたかというと、貸金業法違反となったからです。

この会社はファクタリングを装って、実は売掛債権を担保に高金利で貸し付けを行っていたのです。いわゆる闇金行為ですね。

ファクタリングは売掛債権の売買であるため、貸金業法が適用されません。

しかし、この会社が行っていたのは貸し付けであり、貸金業法が適用されます。

貸金業の登録をしていなかったということに加え、利息制限法を超過する利息を徴収していたため、貸金業法違反となりました。

この会社が貸し付けではなく、売掛債権の買い取りを行っていれば問題にならなかったでしょう。

万が一ファクタリングの契約内容が「買い取り」ではなく「貸し付け」になっている場合、このケースと同様違法になるので注意しましょう。


以上が違法ファクタリング会社が逮捕された事例です。

それでは、このような違法ファクタリング会社はどのような特徴を持っているのでしょうか。

次項では違法ファクタリング会社の特徴について解説します。

違法ファクタリング会社の特徴

違法ファクタリング会社の特徴

全てのファクタリング会社が合法というわけではなく、残念ながら違法ファクタリング会社もごく一部存在します。

そのためファクタリング会社の見極めが非常に重要となります。

という訳で、ここで違法なファクタリング会社にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。

以下の5つの特徴が見られた場合、違法ファクタリング会社の可能性が高いといえるでしょう。

  • 手数料が相場から大きく外れている
  • 契約内容に不審な点がある
  • 保証人や担保を要求してくる
  • 融資を持ちかけてくる
  • 見積りを書面で出そうとしない

それぞれの内容について分かりやすく解説します。

違法ファクタリング会社の特徴①手数料が相場から大きく外れている

手数料が相場から大きく外れている場合、違法ファクタリング会社の可能性があります。

ファクタリングの手数料相場は以下の通りです。
 

2社間ファクタリング 5~30%
3社間ファクタリング 0.5~5%

 

ファクタリングは利息制限法が適用されないため、相場から大きく外れた手数料を請求しても違法にはなりません。

しかし相場から大きく外れた手数料の場合、利用者にとって不利な取引になってしまうため、注意するようにしましょう。

手数料が法外に高い場合だけでなく、安すぎる場合も買取手数料以外の名目で費用を請求してくる可能性があるので注意が必要です。

違法ファクタリング会社の特徴②契約書の内容に不審な点がある

契約書の内容に不審な点がある場合、違法ファクタリング会社の可能性があります。

契約書を読んで少しでも不審だと感じたら、必ずファクタリング会社に内容を確認するようにしましょう。

特に契約内容が「買い取り」ではなく「貸し付け」になっていないか「売掛金の支払いが分割返済になっていないか」の確認は重要です。

ファクタリングと称して、「貸し付け」を行うのは違法です。

また、ファクタリングの契約では基本的に以下のような書類が必要になります。

  • 商業登記謄本
  • 法人代表印の印鑑証明書
  • 決算書、確定申告書
  • 売掛金証明書類
  • 税金、社会保険関係書類
  • 通帳
  • 本人確認書類
  • 事業内容の説明資料

最近では請求書・通帳の写しがあれば利用できることもありますが、無名の会社であまりにも提出書類の種類が少ない場合は要注意です。

ある程度の書類がそろっていなければ、まともな審査をできるはずがないためです。

違法ファクタリング会社の特徴③保証人や担保を要求してくる

保証人や担保を要求してくる場合、違法ファクタリング会社の可能性があります。

ファクタリングにおいて、保証人や担保が必要になることはまずあり得ません。

なぜならファクタリングは融資などのような貸し付けではなく、売掛債権の買い取りであり、保証人・担保をつけると貸金業法に抵触するためです。

また、ファクタリングの手数料には、ファクタリング会社が貸し倒れになってしまうリスクに対する対価も含まれています。

手数料を取っていながら、リスクを低減するために保証人や担保を要求するのは正当ではないでしょう。

違法ファクタリング会社の特徴④融資を持ちかけてくる

融資を持ちかけてくる場合、違法ファクタリング会社の可能性があります。

融資ができるのは貸金業の登録をしている業者のみのため、ファクタリング会社が融資を行うことは違法です。

ファクタリングを装って、融資を行う違法ファクタリング会社も存在するため注意が必要です。

その手口は甘い言葉で誘惑してくるもの。

あたかも「あなたを助けますよ」といった善人のような態度で接してきます。

そして「返済がキツければ分割でも良いですよ。」と誘導して高利を課してくるのです。

ファクタリングでは売掛債権の金額の範囲内でしか資金調達ができないということを肝に銘じておきましょう。

違法ファクタリング会社の特徴⑤見積りや契約書を書面で出そうとしない

見積りや契約書を書面で出そうとしない場合、違法ファクタリング会社の可能性があります。

書面で出そうとしないということは、証拠が残ってしまうと不都合な点があるという事です。

見積もりや契約を口頭のみで済ましてしまうと、後々トラブルになってしまう可能性もあるので、必ず書面で出してもらうようにしましょう。

また、見積り・契約の内容に不審な点が無いかくまなく確認することも重要です。


以上が違法ファクタリング会社の特徴です。

もしこのような違法ファクタリング会社とのトラブルに巻き込まれてしまった場合は、すぐさま弁護士や司法書士に相談しましょう。

続いて違法ファクタリング会社を見抜く具体的な方法について解説します。

違法ファクタリング会社を見抜く方法

違法ファクタリング会社を見抜く方法

違法ファクタリング会社との取引を避けるためには、自ら違法ファクタリング会社を見抜くことも重要です。

具体的に以下3つの方法をおすすめします。

  • 日本貸金業協会のホームページを確認する
  • オフィスでの面談が可能か確認する
  • ホームページの情報を確認する

それぞれの内容について分かりやすく解説します。

見抜く方法①日本貸金業協会のホームページを確認する

日本貸金業協会のホームページでは、社名や住所、電話番号などで違法業者を検索できるようになっています。

参考URL:日本貸金業協会「ヤミ金(悪質業者)の検索」

ファクタリング会社とやりとりをしていて少しでも不審な点を感じたら、日本貸金業協会のホームページで検索するようにしましょう。

違法業者であることが判明するかもしれません。

見抜く方法②オフィスでの面談が可能か確認する

オフィスでの面談が可能か確認するようにしましょう。

違法ファクタリング会社はまともにオフィスを構えていないことが多いので、オフィスでの面談は断ってくるはずです。

近年ファクタリング業界では、郵送やウェブのみで完了する非対面取引は増えており、ファクタリング会社と一度も面談をしないケースも増えています。

しかし利用者が希望しているにも関わらず、オフィスでの面談を断ることはまずありえません。

オフィスでの面談を断るファクタリング会社は違法である可能性が高いので、避けるようにしましょう。

見抜く方法③ホームページの情報を確認する

ホームページの情報をしっかりと確認するようにしましょう。

優良なファクタリング会社であれば、自社のホームページでしっかりと企業情報などを開示しています。

開示している情報が極端に少なかったり、あいまいな場合違法ファクタリング会社の可能性があります。

特に住所を記載していない場合には注意が必要です。

それは、違法会社は固定の住所を持っていなかったり、転々としているため。

企業情報以外にもホームページを一通り見て回り、不審な点が無いか確認することが重要です。


以上が違法ファクタリング会社を見抜く方法です。

最近の比較サイトに掲載されているファクタリング会社は基本的に問題ありませんが、無名の業者には特に注意が必要です。

次項では安全性の高いおすすめファクタリング会社について解説します。

信頼性の高いファクタリング会社5選

信頼性の高いファクタリング会社5選

違法ファクタリング会社と取引をしないためには、ファクタリング会社の選定が非常に重要です。

そもそも当サイトのランキングに掲載しているファクタリング会社は全て安全性の面に置いては調査済みですが、その中でも特に安全性の高い会社を5社ピックアップしてきました。

ファクタリング会社選びの参考にしてみてください。

ビートレーディング
日本中小企業金融サポート機構
えんナビ
OLTA
トップマネジメント

それでは1社ずつ詳細を見ていきましょう。

信頼性の高いファクタリング会社①ビートレーディング

信頼性の高いファクタリング会社①ビートレーディング

手数料 2%~
対応スピード 即日~
買取金額 30万~3億円
審査 赤字・債務超過・税金滞納でも可

ビートレーディングは2社間ファクタリング業界最大手のファクタリング会社です。

16,000社以上に対しファクタリングを行い、累計買取債権額約409億円という実績が安全性を証明しています。

顧客数が多いことから1社あたりの手数料を抑えることができ、業界最低水準の2%~を実現しています。

入金スピードも圧倒的で、2社間ファクタリングならば最短12時間での入金が可能。

ファクタリングの取引後もコンサルティングで利用企業のキャッシュフロー改善を図るなど、アフターフォローも充実しています。そのためリピート率は脅威の93%です。

ファクタリングの利用を検討する際は、真っ先に候補に挙げるべき会社といっても過言ではないでしょう。

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信頼性の高いファクタリング会社②日本中小企業金融サポート機構

信頼性の高いファクタリング会社②日本中小企業金融サポート機構

手数料 8%~
対応スピード 即日~3日
買取金額 制限なし
審査 赤字・債務超過・税金滞納でも可

日本中小企業金融サポート機構は一般社団法人という形態をとっています。

社名通り中小企業のサポートを第一に考えた経営を行っており、安全性が高いといえるでしょう。

非営利法人のため利益を目的としておらず、2社間ファクタリングの手数料は8%~と良心的です。

中小企業を支えたいという思いから審査についても比較的甘く、他社に断られた案件でも日本中小企業金融サポート機構なら通る可能性があります。

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信頼性の高いファクタリング会社③えんナビ

信頼性の高いファクタリング会社③えんナビ

手数料 2%~
対応スピード 即日~
買取金額 30~5000万円
審査 赤字・債務超過・税金滞納でも可

えんナビは30万円の小口から5,000万円の大口債権まで利用できるファクタリング会社です。

ファクタリングを利用した事実が取引先に知られないよう、秘密厳守を徹底しているという点から安全性がうかがえます。

土日祝日は対応していないファクタリング会社が多い中、えんナビは24時間365日受付対応を行っています。

急ぎの資金調達が必要な場合は、非常に心強いでしょう。

入金スピードにもこだわっており、最短で即日入金を確約しています。

信頼性の高いファクタリング会社④OLTA

信頼性の高いファクタリング会社④OLTA

手数料 2~9%
対応スピード 即日~
買取金額 制限なし
審査 債務超過でも審査は可

OLTAは2017年に大手金融機関出身者によって設立された、比較的新しいファクタリング会社です。

三菱UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行などの大手金融機関から約25億円の資金調達を行ったという実績が安全性を証明しています。

OLTAクラウドファクタリングという、Webのみで手続きが完了するサービスを提供しています。

AIが審査を行うので人件費を抑えることができ、その分手数料も安くすることができるのです。

買取債権金額の制限を設けていないという点も非常に大きなメリットです。

信頼性の高いファクタリング会社⑤トップマネジメント

信頼性の高いファクタリング会社⑤トップマネジメント

手数料 3.5~12.5%
対応スピード 即日~
買取金額 最大3億円
審査 赤字・債務超過・税金滞納でも可

トップマネジメントは、顔の見えるファクタリング会社として、ホームページにスタッフの顔を載せています。

手数料についても上限が12.5%に設定されており、信頼性が高いといえるでしょう。

即日入金へのこだわりが非常に強く、入金スピードの早さも特徴的です。

金融機関が営業時間外の場合は、バイク便などで現金を運んでくれるなどの柔軟な対応を行っています。


以上の5社が当サイトで紹介している中でも特にサービスや契約の透明性が高く安全性に優れていると言える会社です。

まとめ

このページでは、ファクタリングが違法ではないこと、違法なファクタリング会社の見分け方などを解説してきました。

ファクタリングは、比較的新しい資金調達方法であり営業免許などの整備が整っていないため誰でも参入することができます。

その分違法な業者も入りやすく、元々闇金業者だったモノの隠蓑として使われているケースもあるのです。

そのような会社に騙されないためにも、当ページで解説したことに注意して正しいファクタリング会社選びをしていきましょう。

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